1年で3億円販売するお店がある。
しかも1坪
しかも商品は羊羹と最中の2種のみ。
坪単価の売上は日本一と言われるお店「小ざさ」
吉祥寺の現店舗に店を構えて65年になる。
このような企業から”ものことづくり”に活かすヒントが見えるくる。
ものづくりの追求
現店主の稲垣篤子氏曰く、「羊羹」は初代で父の伊神照雄氏が全国の羊羹を研究して作り上げた芸術品。
先代から味を受け継ぐには大変な試行錯誤と毎日の努力が必要、めちゃくちゃ努力をした。
材料は小豆と砂糖と寒天のみ。シンプルが故に奥が深く、この味を出すため毎日の作業に集中して丹精込めてつくる。
先代から引き継いだ後も、毎朝、先代と羊羹の試食を行った。試食の度に「もう人練り」「対角線の中心を探せ」「四つの交点(味)を掴まえろ」など一言、二言だけ、「これでいいとは」一度もなかった。
しかし。そんな時、ある時から風が見えはじめた、ある時から澄んだ炭の炎の力強さを感じられた、ある時から、小豆を練っている時に「紫の一瞬の輝き」が見えた、とのこと。
その後の先代への試食は「うん」と言って、あまり言葉を言わなくなったそう。
そして伊神氏が亡くなる前日に「ようやったの、これからは自分の思うようにやりなさい」と。この時、稲垣さんは60歳。
伊神氏、稲垣氏ともに、羊羹作りが好きなこと。そこに全ての情熱を注げること。
そこから本物が生まれる。